【神戸市】あさぎり湯
神戸は坂道が多いです。
そのべらぼうにキツくて長い坂に
「たまらんな・・・。」
と毒付くこともあるけれど
ふと振り向いて遠くに海が見えたりしたその時は「たまらんな!」と思ってしまう。
やっぱり神戸が好きなのです。
そんな、思わず「たまらん!」と呟きたくなる場所に、湯を沸かす風呂屋があります。
「あさぎり湯」さんです。
赤い屋根に少し小ぶりな「ゆ」の看板。
日の当たり方も美しい風呂屋です。
あえて遠くの方から撮影。白い煙を吐く道。
もう寒いや。そろそろ入りましょう!
・・・お!!!
牛乳石鹸さんの湯のれん2021年バージョン!
こんなに早く実物を見られると思っていなかったので嬉しい。今年は浮世絵のデザインだそう。なんだか風呂欲をそそられます。
暖簾をくぐるとすぐにフロントで美人女将さんがお出迎え。料金を支払って履物を下駄箱に収めます。
フロントスペースには大きな机と椅子とテレビ。静かな空間にテレビでやっている漫才の声だけが響いています。夕暮れの日差しがたっぷりと降り注ぐこの場所は・・・なんというかお婆ちゃん家に来たかのような安心感があります。
女湯の脱衣所の暖簾をくぐると、「くぅ〜っ!」と言いたくなる素敵ポイントが。床全面に畳が敷かれています。湯上りの足に優しいですし、何より見た目も良い。
脱衣所自体は割とコンパクトですが、窮屈感は全く感じません。おそらく、脱衣所と浴室の間の壁が前面ガラス張りだからでしょう。
そして浴室。あさぎり湯さんは浴室も特徴的で、浴槽が埋め込み式になっております。
(通称は埋め込み式浴槽でいいんだろうか?)
カランや手すり以外に高さのあるものがほとんどないので、空間面積が広く見え、これまた開放感があります。
浴槽に身を沈めると、普段の生活よりも低い位置の目線になります。たったそれだけで、ちょっとした現実逃避を味わえる。
天井とステンドグラス風の窓から差し込む優しい自然光。そして、まるで地面から湯気が立っているかのような幻想的空間。
そんな淡い霞を眺めていると、その奥にルーベンスの絵が見えないこともないような気もしないような・・・
見た目も中身も美しい、お疲れ気味の心にそっと安らぎを与えてくれるような、そんな風呂屋です。
あさぎり湯さん、ありがとうございました!
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あさぎり湯
神戸市長田区長屋町2-13-9
営業時間 14時〜23時
定休日 月曜