【京都市】錦湯
そういえば、ずっと行きたい行きたいと思っていたのに、いつも後回しにしていた風呂屋が京都にあったな。
そろそろあそこに行きたいな。もう行かんとな。うん、行こう!そうだ京都行こう!!
そんなこんなで京都の風呂を巡っていたわけですが、この日訪れた最後の風呂は・・・
「錦湯」さんです。
美と迫力を兼ね揃えたこの圧倒的存在!!
I am NISHIKIYU って感じ!!
創業は昭和二年。京都らしい町屋造りのお風呂屋さん。
こんなにも簾が映える風呂屋が他にありますか。もう、外観を眺めているだけでも充分に価値があります。幸せです。
タイル使いが美しい京風呂。木枠の建具との相性も抜群ですね。シンプルな湯のれんは錦湯さん専用のもの。デザインと色合いに品があって、建物によく合っています。
では、お邪魔します!
木製の引き戸を開けるとたたきの玄関がお出迎え。すぐ横には年代物の番台と下駄箱。外観だけでなく、内観も美しい木造建築美が広がっています。使い込まれた木製ロッカーの上にズラリと並べられた柳行李は圧巻です。もはや文化財レベル。この光景を見るために京都まで来たんだよ、あたしは・・。
マニアにとっては尊過ぎるこの空間が、常連さんによっては日常の一部に過ぎないという。
物も建物も、大事に使い継がれたものには生が宿っていると思う。そんな生に溢れた空間に心が震えてしまう。感動したということです。
浴室はというとカランにゆったりとスペースがあって、奥の壁に浴槽が設置されています。
この日三湯目にして、カランの前にべったりと座りながら身体を洗うご婦人を発見!
おお、これぞ京都式。京都の古い銭湯で見られるこのスタイル。こういう地域ならではの光景、時代が変わっても残り続けてほしいと切に願います。
ご婦人に習って私もベタ座りで。身体を洗って、さぁいよいよ入浴だ!という時に、ふと壁に貼ってあるテープに目がいきました。テープにはこんな文字が。
Go to Heaven
・・・なんだ、コレ。
よく見ると、壁のあちこちに同様のテープがペタペタと貼ってある。
Go to Heaven
Go to Heaven
Go to Heaven
いざ、天国へ。って感じか?
不思議な気持ちになりながら浴槽へ。
ふぃ〜アツアツだ〜♪極楽極楽・・・。
いやいや、天国天国・・・♪
ふとヴィーナスの湯口を見ると、何やら目と額にキラリと光る石のようなものが嵌め込まれている。普段であればなぜ・・とツッコんでしまいそうですが、ここは天国。アツアツの湯煙の向こうで、ナマステ〜と笑うヴィーナスの声が聞こえてきても、受け入れられる・・。
しばし、夢を見ていた気がする。
湯上がりにライトアップした外観を見たかったのに、めちゃくちゃ明るい。季節が変わったのですね。次は夜にお邪魔しよっと!
錦湯さん、ありがとうございました!
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錦湯
営業時間 16時〜23時半
定休日 月曜