【明石市】小久保湯
あれ、おかしいな〜。
地図のとおり来たら、だだっ広い駐車場みたいな場所に辿り着いてしまった。
ホンマにこんな場所に風呂なんかあるんか?
キョロキョロと辺りを見渡した、その瞬間だった。
・・・ん?
なんか、一瞬視界に「ゆ」の文字が見えたような・・・?
ヒェッ・・・・!
なんですの、この妙にワクワクさせられる建物は。
あ、風呂暖簾。
そう、ここが今回の目的地。
「小久保湯」さんです!
どことなく漂うディープ感。
正面玄関は意外にも新しそう。
早速、お邪魔します。
風呂暖簾をくぐった瞬間、なんだか不思議な感覚を味わった。
・・・なんだ?
初めて来るはずの場所なのに、なんかここ知ってるぞ。
こじんまりとした玄関。
不思議な感覚を胸に秘めながら、靴を脱いで玄関にあがった途端、閃いた。
・・・プール。
そうだ。昔、よく行っていた市民プールに玄関の雰囲気がどことなく似ている。
そう思うと、なんだか風呂に来たっていうよりもプールに来たって感じがしてきた。
多分、そう思うのは私だけです。
変な親近感を抱きながら、脱衣所の扉を開きます。
・・・・。
おおおお、シンプル!笑
なんか、より一層自分の中でプール感が強くなってきた!笑
フロントは番台式。
ゆったりめの脱衣所には、二人掛かけのテーブルが置かれていました。
そして販売用の飲み物は家庭用の冷蔵庫で冷やしています。
外観といい、玄関のプール感といい、
全体的にユルッとした雰囲気が漂っております。
こりゃ、一体どんな風呂が楽しめるのかなとワクワクしながら浴室の扉を滑らせた、その時でした。
・・・・・はっ!
汲み出し洗い槽・・・!!
※汲み出し洗い槽とは
体を洗うためのお湯を溜めた、小さな浴槽。
カランの代わりに使われる。
もちろん、中に入ることはご法度。
浴室のど真ん中に鎮座する"ソイツ"を見て私は一瞬硬直してしまった。
そうだ、忘れていた。
私がここに来た理由。
神戸以外の場所で一軒だけ、汲み出し洗い槽を持っている風呂屋が明石にあるという。
それがここ、小久保湯さん。
小久保湯さんは明石で唯一、いや、おそらく神戸以外の国内で唯一「汲み出し洗い槽」がある実はすごい風呂屋なのだ。
ユルッとした空気に飲み込まれて、すっかりそのことを忘れていた。
湯の町浴場さんのものに比べると小ぶりだが、これはどっからどう見ても完全に汲み出し洗い槽。
なんだか、感動してしまった。
カランもあるけれどもちろん、こちらを使わせて頂きます。
浴槽は大きなものが1つ。浴室の一番奥に備え付けられています。構図は湯の町浴場さんとほぼ同じ。
身体を綺麗にして、早速チャポン♨︎
お、入りやすい温度です。
天井を見上げると、ブルーの塗料がところどころはげかけている。そして、全体的に薄暗い。
玄関と脱衣所は新しい感じがしましたが 浴室はなかなかの年季の入りようです。
熱くもぬるくもない程よい温度のお湯に、身体がほぐれていく・・・。
(この日は、実にたくさん歩いた日でした。)
風呂っていいな。風呂っていいな。
人間、どんなに暑くても湯には浸からんとですね。
さっぱりした気分で再び現実世界へ!
ちなみに、小久保湯さんのベスト煙突スポットはJR西明石駅のホームでした。
不思議で魅力的な風呂だった。
小久保湯さん、ありがとうございました!
(追記)
2020.11に再訪致しました。
初訪問時のインパクトが忘れられず、再訪。
今日もたっぷり小久保湯ワールドに浸るぞーと思っていたのに・・・
うそだと言って 涙涙涙
確かに、設備はかなり年季入ってそうだったからな・・・。今回は残念ですが、小久保湯さんの一刻も早い再開を願っております・・。
とりあえず、写真だけ追加します。
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小久保湯
〒673-0049
営業時間 15時〜22時
定休日 金曜