【神戸市】高丸温泉
山陽電車が好きで、多少高くても、遠回りになっても、なるべく交通手段は山陽電車を使うようにしている。
と母に言うと「それお父さんと一緒やで。」と言われました。これが・・・親子の血というものなのか・・・。
海が望める駅です。
なんともロマンチックな駅から徒歩10分。
かつてニュータウンだった静かな住宅街に、1日に3時間だけ営業をしている風呂屋があります。
「高丸温泉」さんです。
創業は1957年。いかにも町のお風呂屋さんという風貌。西陽に照らされて素敵です。
風呂屋に入ろうとしていたおばあちゃんが、私が建物の写真を撮っていることに気がついてピタリと立ち止まりました。そして・・・
捲し上げられた暖簾を杖でヨイショヨイショと元に戻そうとしてくれている・・・!
おばあちゃんっ・・・(感涙)
急いで私もかけて行って、一緒に暖簾を引っ張りました。
「どうせ撮るんやったら綺麗にしとったほうがええもんねぇ。」
ありがとう、おばあちゃん。お陰様で綺麗な写真撮れましたよ・・!
風呂に入る前からほっこりしてしまった。
建物裏。ゴゴゴと湯を沸かす音が響きます。
営業時間は16時から19時までの3時間営業。
では、参りましょう!
コインランドリーも渋い〜!
ツバメの巣。すでに巣立ったあとです。
広い玄関。番台の裏側部分に美人画のタイル絵。
格天井。綺麗ですねぇ。
下駄箱。
鶴亀錠。
玄関の扉をくぐると番台と、この風呂屋の主人であるマダムがニッコリと出迎えてくれます。
天井を見上げると、玄関と同様に格天井。小さな窓には柄の入ったすりガラス。そして男女の境にはレトロな広告入りの大きな鏡。
ご主人が亡くなられた後も、奥様が一人で切り盛りをされています。なので営業時間も身体に無理がないよう限られた時間だけ。
神戸に残る、貴重な純銭湯です。
浴室はというと、まず目に入るのが壁一面のタイル絵と岩。そして岩の間から流れ出るお湯。
くぅう〜っ!たまらんですな。
身体を洗って早速湯船にチャポン♨︎
迫力満点の渓谷のタイル絵を眺めます。
このタイル絵と岩の装飾、繋がっているように見える。まるで絵の渓谷から飛び出したかのように岩を配置して、お湯が流れている。
そう思いながら浸かると、なお気持ちが良い。
そういえば、玄関のタイルも滝を眺める美人の姿絵だった。なんだか物語がある風呂屋だなぁ。
夏暖簾を見て、そろそろ衣替えしないとと思った。サヨナラ残暑、また来年。
高丸湯さん、ありがとうございました!
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高丸湯
〒655-0885
神戸市垂水区泉が丘4-4-36
営業時間 16時〜19時
定休日 月 水 金