【京都市】宝湯
京都の「宝湯」さんは、私にとってまさに憧れの風呂屋です。言うなれば、マドンナ的存在。
銭湯といえば、どこか無骨な男っぽいイメージを連想するのですが、宝湯さんは、なんだか女性的で品がある。そう、美しい銭湯なのです。
降り立ったのは藤森駅。
お京阪です。遠かったです。
ひとっ風呂450円の銭湯のために、私はその倍以上の交通費をはたいている。
そんなカオスな気持ちを胸に、テクテク歩きますよ!
梅雨の晴れ間です。
貴重な休日の晴れを銭湯に捧げます。
これもそれも、憧れのマドンナに出会うため。
駅から徒歩でおよそ10分。
・・・はっ!
はわわっ。はわわっ・・・!
そう。この電柱の角を曲がると・・・
マドンナは突如として現れるのです!
なんてドラマチック!!!
う
美しい・・・。
これが銭湯だと・・・?
宝湯さんは昭和初期に建てられた洋風建築の銭湯です。
関西には、こういった洋風のあつらえをした銭湯が今でも現存しているのです。
屋号に宝湯さんの歴史を感じます。
玄関は結構和風でした。素敵です。
床や壁に使用されているタイルが可愛らしい。
京都の銭湯て、こういう綺麗なタイルをふんだんに使っているところが多いんです。
もう、外観と玄関だけでも大満足ですが
銭湯の醍醐味、いざ脱衣所へ!
脱衣所の扉を開くと、そこは・・・
ローマ!!!!
ローマです。
ローマはローマでも、和製ローマ。
所々に和が混じっています。
白い壁に、白い天井。白い柱。
そしてロッカーは木製ロッカー!
こちらの脱衣所とロッカーは開業当時のままなのだそう。貴重な空間ですよ。
男女の脱衣所を仕切っている壁の向こうには、大きな招き猫が鎮座しています。
関西の銭湯では、この場所には神棚が飾られている場合が多いのですが、こちらは立派な招き猫でした。
あと、個人的にキュンときたのは
ヤマトさんのかなりレトロな体重計があったこと。めっちゃ渋くて、めっちゃかっこいい!
同じ型の写真はないかとネットで色々検索してみたのですが、うまくヒットしなかった・・。
写真撮りたかったな・・・。
宝湯さんには、もう一つ名物があります。
それは・・・
人間洗濯機!!
そう。宝湯さんはあの「人間洗濯機」が現役で存在している超貴重な風呂屋なのです。
人間洗濯機とは・・・
湯がぐるぐると渦まいている丸い湯船です。
(説明下手くそか)
さくらももこさんの「もものかんづめ」でもチラッと紹介されています。
人間洗濯機とは、知る人ぞ知る謎湯船なのです。これが残っている銭湯が滅多になくてですね、私もお目にかかるのは今回が初めてだったのです。
もう、わっくわく。
実物を見れただけでもドッキドキ。
ちなみに、人生初の人間洗濯機の感想ですが・・・
なんじゃコリャ!?
て感じでした 笑
思ったより激しくはなかったけれど、流されそうにはなる感じ。その気になれば、流される。
これが・・・これが人間洗濯機なのか
そう思いながら永遠とぐるぐる回っていたら、隣の浴槽で寛いでいたご婦人に
「アンタ、ここの風呂初めて?」
と言われました。笑
あらやだ、私ってば。初めての人間洗濯機に思わず夢中になり過ぎたようです 笑
私にとっては憧れのマドンナも、地元の方にとっては日常の一部。ほんと、贅沢ですなぁ。
お湯はしっかりめの熱湯。
カランには風呂イスも用意されているのですが、床にべったりと座って体を洗うお客さんがほとんどです。
これは、京都の銭湯の特徴。
京都の古い銭湯では、風呂イスを使わずに床に直に座ってカランを使う風習が残っているそう。
京都らしい光景を見ることができて、身体も心もぽっかぽかになれました。
最後に番台のお婆ちゃんに、京都のイントネーションで「おおきに〜」と言って頂けたのが、京都来た!て感じがして嬉しかった。
ラッキー植松さんのポストカードもゲット。
宝湯さん。素敵でした。
こらからもずっと私のマドンナです。
----------------------
宝湯
営業時間 16時〜23時
定休日 金曜 第2.4土曜