【神戸市】湊湯
「東の浅草、西の新開地」
今では想像もつかないけれど、かつて「新開地」は関西でも有数の大歓楽街だったという。
そんな"いにしえの繁華街"に、「現存する神戸の風呂で、一番ディープな場所はここじゃないかな・・」と個人的に思っている風呂屋があります。
新開地駅から徒歩5分。
「湊湯」さんです。
・・・て、この位置では全く様相が分からないですね。ここから少し奥に進むと・・・
風呂屋の入り口が見えてきます。
手前がコインランドリーで、奥が銭湯です。
湯暖簾はかかっておらず、少し怪しげな雰囲気が不思議な好奇心を掻き立ててくれます。
屋号名は「湊湯」さんなのですが、何故か風呂看板は「湊温泉」。うーん、ミステリアス。
呼んでいる。風呂が私を呼んでいます。いざ!
脱衣所。非常に広々。
鶴亀錠。
ドアをくぐると、フロント式の番台がお出迎え。お金を支払って女湯側の脱衣所へ。
脱衣所も非常に広々。開放感すら感じます。
浴室のドアをくぐると、まず目に飛び込んでくるのが奥の壁に施されたタイル絵。
どデカイ花の絵です。近くで見るとナンダコレとなりそうですが、遠くから見ると一輪の花の絵だということが分かります。その大胆な構図に、思わず愛しさが込み上げてくる。
さて、まずは身体を洗うぞ〜とカランへ向かおうとしたところ、ふと小さな浴槽に目がいきました。
!!!!
塩風呂だ!!!!
衝撃を受けてしまった。
私はてっきり、大正湯さんが初の塩風呂体験だと思っていたのに・・・。こんな近場に、それも何度も訪れているはずの風呂屋に塩風呂があったなんて・・・。
驚きを胸にしまい込みながらカランへ。
浴槽は大きな主浴槽と、ジェットバス風呂と、塩風呂。身体を洗ってまずは主浴槽へ。
うぅ、アチチ!ゆっくり肩まで身体を沈めると、次第にほぁああ・・としてきます。極楽状態です。
ずっとここに浸かっていたいけれど、やっぱり塩風呂も行きたい。のぼせる前に移動します。
塩風呂はぬるめの温度。けれどこれがすごいんです。めっちゃポカポカになるんです。
「きっと今、私の身体は塩のヴェールに包まれている・・・。」と湯活のススメのKENKENさんに教えて頂いたことを思い出しておりました。塩風呂には保温効果があるそうです!
塩の湯に浸かりながら、ふぅと辺りを見回します。カランや壁など、所々に年季を感じる。湊湯さんは一体、いつ頃からこの場所に存在しているのだろう。
この風呂は、かつての新開地の賑わいを知っているのだろうか。新開地の繁栄に陰りを見せ始めたのが高度経済成長期。神戸市役所が三ノ宮へ移った頃だそう。
「もしタイムマシンがあったなら、過去と未来どっちに行くか」を考えると私はやっぱり過去が見てみたいなと思う。
自分が知らない、けれど確かに存在していた街の風景や人々の暮らしを見てみたいんです。
あぁ、でも。子供の頃の自分はこの場合、迷わず「未来」を選んでいたんだろうな。
この質問で「過去」を選択してしまうことが、なんとなく自分が歳を食った気がして、なんだか切ない。
もしいつかタイムマシンに乗ったら、真新しい湊湯さんの様子も見に行こうと思う。
湊湯さん、ありがとうございました!
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湊湯
営業時間 11時〜23時
定休日 木曜
2020年再訪風呂まとめ
今年再訪して写真を追加した記事をまとめました。お時間がある時にでものぞいて頂けると幸いです♪
◾︎梅ヶ枝湯 さん
◾︎小久保湯 さん
◾︎三光湯 さん
◾︎ふじ温泉 さん
◾︎延命湯 さん
季節、時間帯が変わると風呂もまた色んな表情を見せてくれます。
銭湯オンリーというニッチなブログですが、これからもロマン溢れる風呂の魅力を追求していきます!
来年も何卒宜しくお願い致します。
【尼崎市】笹の湯
洗髪をしている時に、忘れていたことをハタと思い出す事が多いです。
何故なんでしょうね、無になるからですかね。
なんとなくボンヤリ気味な今日この頃、この日ふらふらと訪れたのは・・・
「笹の湯」さんです。
甲子園口駅から徒歩15分ほど。
木をくり抜いた屋号看板。味わい深い。
溢れる郷愁の美をビシビシと感じます。
風呂屋の目の前に設置されているベンチもめちゃくちゃいい感じ。
こちらは建物裏。スマートな煙突です。
ではそろそろ暖簾をくぐりましょう。
虎のタイル絵が潜んでます。
思わず溜め息が漏れてしまいそうな、絵になる下駄箱です・・・。
脱衣所は番台式でややコンパクト。
そして強烈な存在感を放つのが、ピンク色のペンキで着色された木製ロッカー!レトロ感満載の代物です。
ベビーベッドも淡いピンク色で、可愛い・・・!シルバニアファミリーの家具みたいなファンシーさ。
浴室のドアをくぐると、ドーーーーン!と真ん中に設置された四角い主浴槽がお出迎え。
壁の両側にカランが設置されています。
奥の壁にはヨーロッパの田園風景のようなタイル絵。
カランの頭上の窓には魚模様のすりガラス・・・細部までキュンとくる要素が散りばめられています。常連さん以外にも、ファンが多そうな風呂屋です。
洗髪をしながら、家出る前に炊飯器のスイッチを入れ忘れていた事に気がついてしまったけれど、まぁいいさ。
アツアツの極楽風呂に浸かりながら身も心もすっかり癒されました。
お、煙突から黒い煙がモクモクと。
何故だかホッとする光景。
来年もまた来よう。
笹の湯さん、ありがとうございました!
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笹の湯
営業時間 15時半〜23時
定休日 日曜
【尼崎市】泉温泉
あー、次の休みはどこにも行かんぞ。
一日中家でお菓子食べながらぐだぐだして過ごすぞー!
・・・って思ってるのに、どうしていざ休みになると風呂に繰り出しちゃうのでしょうね。
風呂の磁力に導かれ、この日訪れたのは
「泉温泉」さんです。
武庫之荘駅から歩いて20分ほど。商店街を歩くと突如現れるデカデカとした「ゆ」の文字。
魅惑的です・・・。
こちら建物裏。周りには高い建物もなく、空にスッと伸びる煙突がよく映えます。
日が暮れてきました。そいでは、お邪魔しましょうか!
玄関。
下駄箱。
玄関から脱衣所へのドアは自動ドアで、その先には番台式の脱衣所が広がっています。
脱衣所、非常に広々です!
浴室のドアを開くとその先には・・・
ピッカピカの浴槽!!
すごい!!まるで新品のように美しいタイル!!浴槽だけでなく、床もカランも天井もめちゃくちゃ綺麗。かなり清掃が行き届いている風呂屋です。
カランと浴槽に長方形のタイルが貼られているのですが、それがまるで貝殻の裏側のようで七色に輝いています。いやぁ・・綺麗、本当に綺麗な風呂屋。
シャワーも浴槽のお湯も軟水なので、お肌すべすべ&髪の毛トゥルントゥルン。
そして浴槽の目の前には壁一面に描かれたアルプスのタイル絵。
上品な温度のお湯に浸かりながらうっとりと壁画を眺めます。
ここは・・・
ここは・・・お姫様のお風呂屋さんだわ。
プリンセス気分を引きずりながら、家路へと。
泉温泉さん、ありがとうございました!
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泉温泉さん
営業時間 15時半〜23時
定休日 金曜
【明石市】大福湯
あれ?寒。
ドアを開けた瞬間に吹き込んできた風に身震いして、またドアを閉めてしまいました。
冬到来ですかね。今年初のコートです。
コート着て行くとロッカーがいっぱいいっぱいになっちゃうんだよなーと思いながらこの日やって来たのは・・・
「大福湯」さんです。
西新町から歩いて10分ほど。ブルーのテント屋根が印象的な町のお風呂やさんです。
歩いて向かっている時、遠くからこの湯のれんが見えて思わずニヤリとしてしまいました。
牛乳石鹸湯のれん98年バージョン。
そんなにしょっちゅう見かける湯のれんではないのですが、最近遭遇率高めです。
こちらは建物裏です。
浴室の楽しげな声がこちらまで聞こえてきます。
では、いざ!
玄関。入って真正面に傘入れ。傘入れで見えなくなっていますが、後ろの壁にはタイル絵らしきものが一部見え隠れしております。
女湯側のドアは「女」の文字が消えちゃってますね。
下駄箱。
おしどり錠。
脱衣所は番台式。下駄箱の数からも想像できますが、全体的にコンパクトめのミニ銭湯です。
浴室のドアの方を覗いてみると、湯気で中の様子が全く見えない。
これは・・・期待度が上がります。
カバンとコートとマフラーをロッカーにぎゅうぎゅうに詰めて、強引に鍵を閉めます。
さてさて、お待ちかねの浴室へ!
おぉ〜!!
浴室はというと、これぞ銭湯!て感じ。
真ん中に大きな四角い主浴槽。
奥の壁には左右にこれまた四角い浴槽が2つ。
それぞれ薬湯と水風呂。
床と浴槽はピンクと白の四角いタイル。
浴槽もタイルも、み〜んな四角。
静かな空間にモクモクと湯気が立ち込めています。あぁ、なんて素敵空間。
カランは左右の壁に取り付けられており、最初向かって左側のカランを使おうとしたのですが、一向にお湯が出ない。
「そっち冷たいやろー?こっちこっちー!」
常連さんに手招きされて、右側のカランに移動。お、こっちはあったかい♪
無事にあったかいシャワーで身体を洗えて、いざ入湯。湯に浸かった瞬間、脱力。
ちょーどいーお湯やー・・・。
個人的に、ジャストな温度です。
モクモクモクモク、湯気に包まれながらウットリと身を沈めます。休日の夕方にふさわしい、優雅で贅沢な時間。
この風呂、近所に欲しい。
風呂も最高でしたが、常連さんもめっちゃいい感じでした。
常連さん①「アンター!なんやそのお腹!」
常連さん②「妊娠しとうみたいになっとうやんか!」
常連さん③「さっき食べ過ぎたんや。」
常連さん①「何食べたんや?」
常連さん③「鍋焼きと寿司。」
常連さん①「食べ過ぎや!」
常連さん②「80歳が食べる量ちゃうで!」
常連さん③「せやけど食べれてしまうんや。みんな私が食べようとこ見てビックリしてたわ。」
常連さん①「ビックリしてたやあらへん、ちょっとは恥ずかしがれ!」
常連さん③「ええやん、食べられるうちに好きなだけ食べさせてーな。」
常連さん②「夜は少なめにしときや。」
常連さん③「夜もしっかり食べるで!夜中お腹空いたら寝れんからな!!」
常連さん①②「どうしようもないな〜。」
なんか、女子高生みたいな会話!
私、その会話を聞きながら横でケラケラ笑ってました。私が笑ってるところを見て、常連さん達もケラケラケラケラ笑ってました。
寒さなんて、なんのその!
心も身体もすっかりポカポカになれました。
明石の風呂って、どこもかしこ本当に素晴らしいな・・・。
大福湯さん、ありがとうございました!
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大福湯
〒673-0022
営業時間 14時半〜22時
定休日 金曜
【神戸市】ふじ温泉
身が軽いです。
仕事で、半年間のしかかっていた案件をようやく片付けることができて、肩の荷がふぅと降りました。今週はよく働いた・・・。
今日の風呂は格別だぞ。さてー、どこに行こうかなぁ・・と思い巡らせ、浮かんだのがこちら。
「ふじ温泉」さんです。
青い空に青い外壁。ちょっと年季が入ったみどりのネオン屋号。年代物の湯のれん。やっぱり落ち着きます、この佇まい。
建物横には沢山の薪材。
阪急線の線路と踏切の目の前です。
阪急電車の神戸線に乗ると、この光景が車窓から見えるんです。大学時代は阪急ユーザーだったのでほぼ毎日この薪の山を見ていました。そのせいもあって、当時はふじ温泉さんにたいへんお世話になっていました。
私にとっては、青春時代の懐かしい、思わず「ただいま。」と言いたくなる風呂屋です。
では、お邪魔しましょうか。
/うぇるかむ〜\ /まいど〜\
可愛い湯のれん。牛乳石鹸さんのもので1998年夏仕様です。
下駄箱。
傘箱。
鶴亀錠。
玄関のドアをくぐるとラドン発生装置がお出迎えしてくれます。入浴料は今でも380円。※2020年11月現在。
450円が当たり前になってきているので、申し訳ないくらいに安く感じてしまう。フロントで代金を支払ったら脱衣所へ。ゆったり広々です。
お昼前という微妙な時間に訪問したためか、人の数は思ったより少なめ。こりゃ、今回はふじ温泉さん名物の炭酸泉をゆっくり楽しめそうです。
浴室の戸を開けると、やっぱり目に入るのがみんな大好き炭酸泉。銭湯で炭酸風呂が楽しめるなんてお得だなぁと思う。
せっせと身体を洗って、炭酸泉の浴槽にチャポン。他の浴槽に比べると、ちと緩いけれどジワジワ温まるこの感覚、たまらなく癒されます。
ジワジワジワジワと湯船に浸かりながら、ふと学生時代のことを思い出していました。
あの頃は・・時間はたくさんあったのに、自由に使えるお金があまりなかった。
なので、風呂散歩も通学定期券で行ける範囲の場所を探してました。銭湯に興味を持ち始めたばかりで、どこに行っても新しくて、すごくウキウキワクワクしてたな・・。
今はお金なんてあまり気にせず、遠くの風呂へも自由に行けるようになった。あの時に感じてたウキウキワクワクな気持ちは今も変わらず。
だけど、神戸の銭湯に関しては心が躍るような感覚はもうない。どちらかというと、ホッとするような感じがする。
色んな銭湯に行くけれど、やっぱり神戸で入る風呂は落ち着くなぁ・・・と、神戸銭湯の有り難みをしみじみと感じました。
愛しい日々の懐かしい景色。
ふじ温泉さんの青は青春の色です。
ふじ温泉さん、ありがとうございました!
(追記)
2020年12月に再訪致しました。
2週連続のふじ温泉さんです。この日はちょっと遅めの訪問です。時間が異なればまた風呂屋の表情も違ってみえます。
これは・・・私が一番好きな風呂のれんです♡
牛乳石鹸さんの1999年冬季バージョン、かわゆいです。
一日の終わりに一風呂。明日も頑張ろう。
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ふじ温泉
兵庫県神戸市灘区篠原南町1-6-17
営業時間 10時半〜23時半
定休日 金曜 祝日の場合は営業
【大阪市】寿温泉
嬉しい。美味しいですよね、ユーハイム。
そういえば、明日は家に友人が来るんだった。
私はバウムクーヘンをいそいそとクローゼットに隠した。卑しい。でも、独り占めしたいのです。
部屋にバウムクーヘンを残したまま、この日訪れたのは・・・
弁天町駅から徒歩5分。
「寿温泉」さんです!
渋い。「寿」の字体が渋すぎるじゃありませんか!個人的に大好きなんです、モザイクタイルの屋号看板♪
ではでは、早速中へ。
入りから既に素晴らしい。
脱衣所のドアを開けると・・・
人!人!!人!!!
おおっ!?なんだこの人の数は!!
「混んでてすみません〜。」
と番台のお姉さん。
昔ながらの銭湯でここまでの人の数。しかも、親子が一組であとはみんな個人のお客さん。スゴイなぁ、この賑わい。かつて、どこの風呂屋でも見られた光景なんだろうな。元気な風呂屋です。
ふ、と天井を見上げると折り上げ式の格天井。
あぁ・・・美しい。最近なかなか出会えてなかったな、折り上げ式格天井の風呂屋。
木枠の鏡や、今でも時を刻む振り子時計。
賑わいの中で、静かに佇む古き物達・・・。
堪らんです。
浴室に足を踏み入れると、カランが満席!
ひえ〜。今日は特別人が多いんだろうか?
「おねーちゃん、こっち使い〜!」
湯上りマダムに場所を譲って頂き、なんとか着席。普段は身体を洗って➡︎入浴➡︎洗髪➡︎再入浴なのですが、こりゃそんな悠長なことしてられんぞ。
あぁ、早く浸かりたい。浸かりたい。浸かりたい。浸かりたい〜・・・!
鏡越しに移る浴槽にウズウズしながらチャッチャッと身体を洗います。
ようやく浴槽に身を沈めると、思わず「ふぃ〜」と声が出そうになりました。
お湯加減、丁度良しです。
そして御影石の浴槽に床。渋渋です。
それにしても賑わっている。ふとカランの方を見ると、小さい子供がお婆ちゃんの背中を流してあげたりなんかしてて、なんだか物凄く癒される。
いい雰囲気の風呂屋だなぁ。
浴槽の縁に頭を預けながら、ゆっくりゆっくり湯を楽しみました。
風呂からあがると、すっかり日が傾いていました。夕暮れ時の風呂屋って、なんとも乙ですよね。
風が冷たい。
ホクホクしてるあいだに早よ帰りましょう。
寿温泉さん、ありがとうございました!
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寿温泉
〒552-0007
営業時間 16時〜23時
定休日 月曜
【神戸市】灘温泉 六甲道店
時刻は午前5時30分。
まだ外が薄暗い。そのうえ、若干冷える。
頭の片隅に、遠くで湯のれんが揺れている光景が浮かぶ。
・・・俄然、風呂の気分やねぇ!
そう思って、休日の朝っぱらから自転車にまたがって向かった先は・・・
「灘温泉 六甲道店」さんです。
朝の6時から風呂が沸いているのが嬉しすぎる。
そのうえ、源泉掛け流し!
元々は普通の風呂屋だったようなのですが、平成に入ってからの改装で温泉を掘り、以降は温泉銭湯として営業されております。
銭湯価格で温泉が楽しめるということから、ご近所さんや風呂好きだけでなく、幅広い客層から支持されている超人気の風呂屋です。
私が風呂にのめり込むきっかけになったのも、この風呂屋からでした。
この扉、めっちゃ良くないですか?
洋風の建物とのギャップが堪らん。
フロントで支払いを済ませて、いざ!
脱衣所は白を基調としています。
壁も天井も白。改装されてすっかり今風になっていますが、随所にレトロ洋風の面影を感じられます。
浴室に足を踏み入れると、源泉の香りが充満していてテンションがアップアップしちゃいます。カランにはボディーソープとシャンプーリンスも備えつけられています。有り難い。
ピークタイムだとカランが満席のこともあるのですが、朝一は比較的空いています。
せっせ、せっせと身体を洗って、真っ先に向かうのは・・・露天風呂!
露天風呂の浴槽は、ミルキーバブロという装置からミクロの気泡が排出され、見た目が白いお湯になっています。お肌がツルツルになるんだとか。
外気の空気と触れ合いつつ、あったかい気泡風呂に身を沈める。朝っぱらから、こんな贅沢していいのかな。
他にも温泉を堪能できる浴槽や、加温加水も行なっていない源泉風呂なども楽しめます。本当に450円でいいんですかと言いたくなる。
最後は温泉浴槽でゆったりと。肩まで浸かりながら静かに時を過ごします。
・・・お腹空いた。
せっかくだから、この後はどっかで朝ごはん食べよう。どこで食べようかな。
喫茶店でモーニングもいいな。バターたっぷりの分厚いトースト食べたいな。
でもでも、朝から呑んでるおっちゃんに混じりながら、定食屋で豚汁と白ご飯に卵焼きってのも捨てがたい・・・。
風呂から出ると、もう外はすっかり明るくなっていました。
朝日に照らされる灘温泉さんも、また素敵です。
灘温泉さん、いつも癒しをありがとうございます!
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灘温泉 六甲道店
営業時間 6時~深夜1時
(最終受付は深夜0時30分)
定休日 不定休
【豊岡市】京極湯
兵庫の果てだなぁ。
と思いながら長いこと電車に揺られていました。時間にして、約4時間半。
豊岡最後の風呂を求めて・・・
「京極湯」さんです。
もう、風情がダダ漏れじゃないですか!
煙突とイチョウ。
よく見ると屋根のてっぺん部分、鬼瓦が「湯」になっています。こういうちょっとした装飾にキュンとしてしまう。
では参りましょうか!
なんてこった、玄関の全体像を撮影し忘れた。
脱衣所への扉は木製の開き戸です。
他の建具に比べると新しい感じがしますね!
扉の先は、時が止まっていました。
料金は大人380円。背の高い番台で料金を払い、番台横の木製下駄箱に履物を収めます。
下駄箱のちょっと大きめの木札を引っ込抜くと、札の下に隠れていた「使用中」という文字が現れます。スタンプで押したみたいな、可愛い文字。
脱衣所の中でも、特に目を引くのがやはり木製ロッカー。扉に墨で書いたような文字で
「い ろ は に ほ へ と ・・・つ ね な ら む れ」
いろは歌。仮名文字のロッカーです。
ん?なぜ最後の文字が「れ」?
よく見ると、本来の「た」「れ」「う」の文字の位置がそれぞれ入れ違いになっていた。
扉を開くと、裏側が面を取ったような加工がされている。手がこんでますな。ロッカーの鍵は、鶴亀錠。
浴室はというと、非常にシンプル。
カランが7つに浴槽が1つ。
シャワーはなく、カランの蛇口で調整したお湯を桶に溜めて、身体を洗います。
私の他には常連さんが二人。一応、風呂イスが用意されていますが二人ともカランの前でしゃがみこむような姿勢で身体を洗っている。
理由はないけれど、じゃあ私もその方法で。
ツルツルしたタイルの床が足裏に優しい。
「お先〜。」
「さいなら〜。」
身体を洗っている途中で、お二人とも浴室を出られました。律儀に私にまで声をかけてくださるのが嬉しい。急に静かになった浴室。
さて、お待ちかねの入湯!
長距離移動で疲れた身体を癒すぞ。
湯に身体を浸すと、徐々にビリビリビリッと身体に痺れが走り出した。もちろん、電気風呂ではありません。なんてことない、普通の浴槽。
入った瞬間は熱湯って感じでもないのに、身体の芯まで温もりが届いてくる。なんだこれ、すごく心地いい。
ぐーっと息を吸って、ハァと深く深呼吸。
マスク生活で、なんだか息が浅くなっている気がする。これを機に、身体だけでなく気持ちもほぐそうじゃないか。
それにしても、この静けさ。癒されるなぁ。
神社仏閣や教会に流れているのと同じ静謐さを、この場所にも感じる。
心が穏やかになる。何の信仰心もないくせに、祈りたいような気持ちになる。
い ろ は に ほ へ と ち り ぬ る を
わ か よ た れ そ つ ね な ら む
美しい花もいつかは散る
人の命にも終わりがある
何十年後かに二十代の今の自分を振り返ると、あの頃の私は色んなところに出かけて、そしてたくさん風呂に入ったなぁと思うんだろうな。
この先、およそ何の役にも立たないようなことに何時間もかけて、それを全力で楽しんでたなぁと笑うのでしょう。
なんだか、風呂の中で時が有限であることをしみじみと噛み締めてしまった。いつか、こんな時間も無くなるのかな。
きっと、ここが近所にある風呂屋ならこんな感慨深い気持ちにはならなかったはず。
このひと時のために、長い時間をかけてやって来たからこそ湧いてくる特別な思い。
そう考えると、移動時間に何時間も費やすことは、必ずしも無駄な行為だとは限らないなと、思えてくるのです。
風呂から上がると、身体中が真っ赤になっていました。やっぱり熱かったか?笑
日常の中に潜む非日常のような空間だった。
さて、果てから果てへと帰ろうかな!
京極湯さん、ありがとうございました!
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京極湯
営業時間 16時〜20時
定休日 日曜
【倉敷市】えびす湯
せっかく岡山を通過するなら、寄りたいなと。
いつか再訪したいと思っていた風呂屋が倉敷にあるのです。
「えびす湯」さんです。
そうそう!石風呂!!
ここは立派な石のお風呂が楽しめる風呂屋なんです♪看板下の白熱球も可愛らしいです。
以前訪れた時は夜の訪問だったため、外観の姿をハッキリと見ることができませんでした。
なので、いつか明るいうちに再訪したいなぁと思っていたのに、ズルズルと時間ばかり過ぎて。やっと来れた !笑
煙突。こんなに太かったのか!
いいなぁ、この湯のれん。
濃紺に赤字の「ゆ」。
色合いはシンプルだけどすごく素敵。
建物にもよく似合ってる。
よし、早速お邪魔しまーす!
ドアをくぐるとタタキの玄関に番台。
お?なんだか・・・あれ?
前もこんな感じだったっけ?
脱衣所が全体的に、物が増えてすごく賑やかになっている気がするけれど、んー、気のせいか?
「お客さん、どちらから?」
と番台のお姉さんに声を掛けられ
「神戸からです・・・」
と恐る恐る答えると
「よく来てくれたねぇ!」
と歓迎してくださった。
・・・よかった。こんなご時世だから、県外から来たって言うと内心嫌がられるかなぁと思ったのですが、快く迎えてくださって一安心です。
脱衣所にも天井から湯のれんが二枚かかっていて、空間を仕切っています。この感じは記憶にあります。ロッカーも、木製。あぁ、そうそう。だんだん思い出してきた。
浴室はすごくシンプルで、シャワーはありません。石畳の床に、名物の石風呂が一つ。
縁だけでなく内側も石でできていて、下だけタイルが貼られています。
お湯はちょうどよい温度。長く楽しめる。
あぁ、いよいよ旅行が終わってしまう・・。
風呂から始まって、風呂で終わった旅だったなぁとこの二日間を振り返っていました。
「お客さん、倉敷は初めて?」
湯上り後、番台のお姉さんにそう声を掛けられました。
「いえ、二回目です。実は、こちらにお邪魔させてもらうのも二回目です。」
「そーなん!私おった?」
「いや、確かおられなかったと思います。四年前なのですが・・・。」
「あぁ、じゃあ女将さんやね。」
そして、
「ここ、随分雰囲気変わったでしょ!」
とお姉さん。
「やっぱりそうですよね!!!以前よりも物が増えましたよね!!!」
やっぱり、気のせいではなかったもよう。
「そーなんよ!インスタ映え狙ってるから!前は全然写真撮るところなかったでしょ?」
インスタ映えのためですか、マジすかっ!
「え、ていうか、写真撮っていいんですか?」
「いいよいいよ、じゃんじゃん撮っちゃって!」
マ・・マジすかっ!!(二回目)
他のお客さんもおられなかったので、お姉さんの承諾を頂いて、脱衣所のお写真を撮らせて頂くことになった。私、風呂を追いかけて八年目ですが、脱衣所の写真撮るの初めてです 感涙
まずは玄関。タタキになっていて、向かって左手に番台があります。
そんで、下駄箱。
玄関ではなくロッカーの真横という、ちょっと珍しい位置に設置されています。
そして、空間を仕切る湯のれん。
この右手ののれんが、めちゃくちゃ大きいんです。このビッグサイズののれんに隠れているのが・・・
木製ロッカー!
この艶!長年使われ続けたことによって滲み出る深い味わい。
ロッカー裏の広告。
ほんの3分ほどでしたが、貴重な撮影タイムでした・・・。
「また来てねー!!」
とお姉さん。美味しい鴨南蛮蕎麦のお店も教えて頂きました。
私、来る。また絶対に、来ます!
心までホカホカになれた・・・。
えびす湯さん、ありがとうございました!
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えびす湯
営業時間 16時〜20時
不定休
【尾道市】大和湯(風呂跡)
さて、夜ご飯どーしよっかなーと思いながら商店街をプラプラしていたら・・・
!!!???
な・・・ななっ・・・!!!
突如現れた古き良き風呂に意表を突かれてしまった。
向かい側のブティック屋のマダムに早速聞き込み。
「すみません、向かいの風呂屋って今もやってるんですか?」
「あぁ。あそこは30年前に閉めたんよ。」
・・・30年前!!??
30年前に廃業した風呂屋が何故今も当時の姿を残しているんだ。
「今はカフェやってるんよ。」
そうなのか。尾道にそんなカフェがあったなんて。こりゃ、完全に勉強不足だった。
それしにても・・なんて素敵なの。
この年季の入った外壁。
太ましい文字の屋号看板と上部のアーチ。
そして建具は優しい色合いのペールグリーン。
男湯と女湯の間にはめ込まれた装飾タイル。
きっとこの風呂屋は熱湯だったんだろうな、て気がする。妄想ですね。
後日、カフェの様子を見に行ってみました。
カフェ兼土産物屋みたいな感じでした。
中は撮影禁止ですが、当時のロッカーや体重計、ベビーベッドなどもありましたよ。
「きっとここに番台があったんだろなぁ」て思いながら、その場所から全体を見回してみたり(変態ですね)非常に楽しかった。
30年前に廃業した風呂屋に、こうして出会えると思っていなかった。
最後に、尾道らしいスナップも。
尾道、いい思い出がたくさんできました。
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ゆーゆー(旧 大和湯)
営業時間 10時〜17時
定休日 木曜
【尾道市】大栄湯
尾道駅から徒歩で10分ほど
尾道風呂 二湯目がこちらです。
「大栄湯」さんです。
右読みの風呂屋号がイイですね。
こちらは建物裏。
では早速お邪魔します。
扉の向こうは、タタキの玄関と背の高い番台がお出迎え。外観は新しい感じがしたけれど、内観は創業当時のままなのか、かなりのレトロ空間です。木製の下駄箱の扉をヒョイっと摘んで履物を収納します。
脱衣所に上がると、立派な木製ロッカーがドドンとお出迎え。渋い。番台の頭上には招き猫。さらにその奥には神棚。
浴室はというと、楕円の主浴槽がドンとひとつ。綺麗なお湯がコンコンと湧いている。
私の他に、先客がお二人。おそらく常連さんだと思われるのですが、二人ともちょっと浴槽に浸かってはすぐにあがり、浸かってはあがりを繰り返している。
おや?もしかしてここの風呂、相当熱いのか?
私も恐る恐る湯に足先を浸けてみると・・
あっっつ!!!
これは、なかなか。いやかなり熱いぞ。
心のなかでうおおおと叫びながら、なんとか肩まで浸かりました。ひやぁ、手足の先がビリビリするぅ。
「ここのお湯、熱いやろ。」
背後から、常連さんの一人がそう話しかけてこられました。
「めっちゃ熱いですね 笑」
お話を伺うと、夏の間はここまで熱くはないそう。季節によって温度を変えているという。
「最近寒くなってきたからなぁ。ここ数日で急にお湯も熱なった。」
なるほど。毎日この風呂屋に通っていたら、お湯の温度で季節を感じられそうですね。
いや、それにしても熱い。
ちなみに浴槽は二つに仕切られていて、浅い方はそこまで熱くないです。
あっつぅいお湯に身を沈めたい方は、是非寒い頃に訪れてみてください♪
お湯から出ると、茹で蛸のように身体が真っ赤になっておりました 笑
湯上り後、ショーケースを覗いてみると、またもヤポネ系の瓶ジュースが。なんでも尾道市の向島で製造されているらしく、現在ジュース瓶を作っている業者がないため、廃業した業者の現存している瓶を寄せ集めて、それにジュースを詰めているらしい。
希少な瓶を使った、懐かしい味わいのジュースです。ヤポネコーヒーも試してみたいけれど、先ほどヤポネセーキを飲んだばかりでお腹たぷたぷや・・・。
日暮れの姿も、また素敵です。
大栄湯さん、ありがとうございました!
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大栄湯
営業時間 16時〜21時
定休日 土曜
【尾道市】大宮湯
尾道です。
そうなんです、行っちゃいました、広島。
Gotoしちゃいました。
今年初の旅行。そして約一年ぶりの風呂旅。
広島には何度か訪れていますが、尾道は初めてなのでワックワクです♪
すごくすごく嬉しいけれど、手放しで万歳できる状況では決してないので、感染予防にはしっかりと気を遣いつつ、楽しんできました。
駅前はすごく賑やか。なのに自分だけ、華やかな観光地からどんどん離れていく・・・仕方がない。
尾道駅から徒歩で20分ほど。
辿り着いたのがこちら
「大宮湯」さんです!
・・・・・。
え?どこに風呂屋があるのかですって?
ホラ、この建物と建物の間に・・・
あった♡
こんな場所に・・・ひっそりと息を潜めるように時を刻む風呂屋があるなんて・・・。
湯のれんの前で思わず震えてしまった。
のれんの先はこんな感じ。
綺麗なペールグリーン色の建具。
いにしえの息遣いに、胸がいっぱいです。
創業は昭和2年とのこと。
感激しすぎて胸がむせ返りそう。
一体、この女湯の先にはどんな世界が広がっているんだ・・・。
はうぅっ・・・感涙
本気で目頭が熱くなってしまった。
玄関はタタキになっていて、小さなクリーム色の下駄箱がお出迎え。
木製の番台には、店主であるおじいちゃんが船を漕いでいます。おじいちゃんの頭の上には振り子時計がカチコチカチコチ・・・
私は、すごく遠いところにやってきた気がする。距離的な話ではなく。
「こんにちは!」
番台のおじいちゃんに声をかけると、おじいちゃん、ハッと我に返ってニッコリ。
夕方だけれど、ほんのりと薄暗い脱衣所。
天井には蛍光灯が一つ。あぁ、これ、夜に来たらさらにムードがありそう。
ロッカーは木製で、玄関の建具と同じペールグリーン。文字は白字のアラビア数字。
クラシカルで可愛いロッカーだなぁ、と思いながら扉を開けると・・・
おっ!板の裏にこれまた超レトロな広告が!
「御洗濯には・・・新科学洗剤 センシン」
隣の板扉を開いてみると、また別の広告が。
うわぁ、一個一個開けたくなっちゃう。
他のお客さんもいる手前、あまり挙動不審なことはできない。我慢・・・。
さて、メインの浴室へ。
浴室の壁も、ペールグリーンです。
ところどころ禿げて、崩れかけている。
そして、浴槽は真ん中にどん!とひとつ。
静かで、平穏な空間。
浴槽には先客が一人。おそらく常連のおばちゃん。この人の日常空間に、今日だけはお邪魔させていただきます。
あぁ、やっとゆっくりできる。
交通費をケチったせいで、新幹線は岡山駅まで。岡山駅から尾道までは在来線を使ったのでもうクタクタだ。湯船に浸かった瞬間、ようやく「尾道に、旅行に来たんだなぁ」という実感が湧いてきた。
温度はほどよい感じ。見上げてみると、心持ち天井が低い気がする。全体的に、コンパクトな風呂屋です。
湯上り後、ショーケースに気になる瓶ジュースを発見。「ヤポネセーキ 」こりゃあ、ローカルな感じですね。100円で購入。
ミルクセーキをイメージして飲んでみたのですが、実際の味は・・・薬っぽい 笑
あくまでも個人的な感想です!
⬆︎持ち帰った王冠。
名残惜しいけれど、さようなら。
それにしても、外観の全容が全く分からない風呂屋だった。煙突を一生懸命探すも、見えたのはこれだけ。
確かに存在している。なのに分からない。
幻のようで不思議な風呂屋でした。
大宮湯さん、ありがとうございました!
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大宮湯
映画時間 15時〜21時
定休日 月 水 金
【大阪市】三光湯
前回ご紹介した大正湯さんから歩いて10分ほどの場所に、これまたオシャンな風呂屋があります。
「三光湯」さんです。
緩やかなカーブの瓦屋根。
左右に設置された温泉マーク付きの丸窓も非常に魅力的じゃないですか。風呂建築の多様さには、本当に毎度驚かされてしまう。
建物裏です。
煙突。
では早速お邪魔します。
ロッカー。
脱衣所はというと、レトロというよりもクラシックな雰囲気。天井のライトに施された細かい装飾や、花柄の壁紙など、なんだか品があります。
ロッカーのサイズが他の銭湯よりも少し小さめな感じがしました。また、鍵がおしどり錠だったのですが、よく見ると新と旧のものが混ざっていて、微妙なデザインの違いが面白いです。
浴室のドアをくぐると、親子像がお出迎え。
そしてカランの配置がなかなか独特。
壁の左右と、真ん中にYの字で設置されています。
身体を洗って早速浴槽へ。
・・・お?なんか浮いている。
緑の小さな柑橘系の果物・・・すだちかな?
同じ湯に浸かっていたおばちゃん、すだちを片手で思いっきり握り潰して、その果汁を一生懸命顔に塗りまくっておりました。笑
豪快で、好きだな。
この日二湯目で、一湯目ですでにのぼせていたので、いつもよりも早めに退散します。
・・・と思って浴槽から出たら、つるりと足を滑らせて思いっきり転倒しました。
豪快で、嫌だわ。
幸い怪我もなく、エヘヘって言いながら私は浴室を去って行きました。
銭湯を出て少し歩くと、沖縄土産の専門店を発見。ちょうど最近、ジーマミー豆腐が食べたいと思っていたところだったので喜んで入店。
「・・・・。」
すると、棚に置かれたシークワーサーに思わず目を奪われてしまった。
・・・あれ?
もしかしてアイツ、すだちじゃなくてシークワーサーだったんじゃ??(まさかね。)
秋の風呂散歩は、格別ですね。
三光湯さん、ありがとうございました!
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三光湯
営業時間 14時〜0時
定休日 土曜
【大阪市】大正湯
急に寒くなってきましたね。
なのに、我が家にはまだ蚊取り線香が放置されています。
クローゼットも未だに夏仕様。
寒い寒い言いながらも、気持ちが季節の変化に追いついていません。
やらないといけないことがあるのに、そんな時に限って無性に風呂に行きたくなる。
この日降り立ったのは大正駅。
晴れて良かったーと思いながら歩くこと15分。
着きました!「大正湯」さんです。
外観はこんな感じ。
入り口が奥まっています。かつて、神戸の長田にあった「あさひゆ」さんを彷彿とさせる造り。
煙突。
ではでは、参ります!
暖簾の先。
あらま!夜に来る時は気をつけないと。
玄関。渋い!いい感じです。
玄関のドアをくぐると、まずは木製の番台がお出迎え。さらに奥には今でも現役の大きな振り子時計。15分ごとに鐘が鳴ります。
ぐるりと見渡せばあちこちにレトロ要素が散りばめられていて、面白いです。
特に目を引いたのが「アラ!盗られたわ。」のポスター。湯上りの女性がびっくり仰天。ロッカーの中身がすっからかんの様子を描いたもの。
これ、いつ頃のポスターなんだろう。いいなぁ。男性側は、男性の絵なんだろうか。見たいなぁ。
脱衣所を見物し過ぎて、気が付けば振り子時計の鐘が2回鳴っていました。
浴室に入ってまず目を引いたのが、壁一面に描かれたお魚のタイル絵。綺麗です。
床や浴槽、壁の装飾にには御影石が使われていて、THE・大阪の風呂って感じです。
そして、気になったのが「塩風呂」。
何気に、初めて出会ったかも。塩風呂。
というわけで、身体を洗って真っ先に塩風呂へ。効能は、血流が良くなるとのこと。
塩の風呂に浸かりながら、魚の絵を眺める。
海にいるみたい。
しばらく浸かるも、温度自体がぬるめのせいかそこまでポカポカ感は感じず。充分塩は満喫したので主浴槽へ。
主浴槽には、80歳ほどと思われるおばあちゃんがすでにおられました。私が入ってきた途端、こちらにニッコリと微笑んでくれます。
おばあちゃん
「お嬢ちゃん、歳いくつ?」
お・・・お嬢ちゃんて、もしかして私のことかしら!!!???
私「28です〜。(お嬢ちゃんじゃなくてスマン。)」
おばあちゃん「わっかいなぁー!」
歳を言って、久しぶりに若いと言われました。
世間的には、もう決して若いとは言えない歳なので嬉しい反面、ちょい罪悪感にも似たむず痒さを感じてしまう。
おばあちゃん
「もうそろそろ結婚やねぇ。」
私「そうですねぇ、そろそろですかねぇ。」
来年の今頃は、もしかしたら・・・
と去年も思ってました 笑
おばあちゃん
「お嫁に行っても、あんまり遠くに行ったらアカンよ。お母さん、泣いちゃうからね。」
「お嫁に行く」て言葉、なんだか久しぶりに耳にしました。おばあちゃんの頃と今では「嫁ぐ」という感覚がまた少し違うんだろうなぁ。
大丈夫。私はずっと、関西にいますよ。
「お嬢ちゃん、ゆっくり浸かって行ってね〜。」
とおばあちゃんは一足先に風呂から出て行きました。なんだか、優しい時間だった。
風呂から上がると、ん・・・?なんか・・・。
あれ・・・のぼせた?
もともとのぼせやすい体質なのですが、そこまで長く浸かっていたつもりもないのに。
さては・・・塩風呂の効果か・・・?
恐るべし、塩の効果。
仕方がない、牛乳でも飲みながら一息つきますか。
大正湯さん、すごく気に入ってしまった。
また今年中に再訪します!
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大正湯
営業時間 15時〜22時 ※当面は21時まで
日曜は6時〜営業
定休日 月曜